京都支部主催の第1回資格更新研修会は、2024年5月26日(日)、京都教育大学教授で同大学の総合教育臨床センター 学びサポート室室長でいらっしゃる小谷裕実先生をお招きし、「通常学級に在籍する気がかりな子どもたち―幼児期から学齢期の見立てと支援の実際」というテーマで、ご講演を行っていただきました。
小谷先生は小児神経科専門医というお立場から、大学生教育だけでなく、発達障害児の診療現場や小学校等の教育現場での支援などで、大変幅広くご活躍されていらっしゃいます。今回の研修会でも「是非小谷先生のお話を伺いたい」と、先生をご存知の教育現場の方々が大勢お見えになりました。また京都府下や近隣の府県からだけでなく、遠方からお越しになった参加者もあり、100人を超える聴衆に会場は大変熱気に包まれました。
小谷先生のお話は、乳幼児期から青年期に至るまで、ライフサイクルの中で子どもたち・青年たちが示す、発達上の課題や支援の方向性を、いくつかの事例も紹介されながら、大変分かりやすく示していただいたもので、特に「通常学級での支援が大切」と強調して、授業改善のヒントにも触れておられたことが印象的でした。また多職種連携の大切さもご指摘されました。
終了後のアンケートでは、「ライフサイクルを広範囲に網羅した研修会は初めてだった」「子どもの支援を行っているが青年期のことも学べてよかった」などの感想が多く寄せられ、発達の長いスパンで子どもを理解し、支援する視点に感銘を受けた参加者が多かったことが分かりました。
京都支部では、次回10月6日の研修会で新版K式発達検査の事例検討を予定しています。これまでは取り上げてこなかった就学後~青年期の事例で、今回に引き続き、まさしくライフサイクルの視点に立って、新版K式を用いた見立てと支援のあり方について考えていく予定です。
会員の皆様にとって、これからも実りある研鑽となるように、役員一同励んでいきたいと思います。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。